楽しい電子ルリユール教室-7

その2 本の骨格をつくる

仲 晃生


 青空文庫のファイルを素材に、「T-Time」で読めるシンプルな
オリジナル電子本を作る基本テクニックを紹介します。
今回はその第2弾。

2−1.画面サイズを指定する

 画面サイズを読者が自由に変更できるのが「T-Time」向け電子本の特長ですが、作者が固定することも、もちろん可能です。
 まあ、最終的には固定しなくても、レイアウト作業時には、サイズを一応固定しておきましょう。文字サイズや画像サイズなどを決めるうえで、画面サイズはやはり不可欠の条件ですので。

 画面サイズの変更方法には、おおまかに言って二つの方法があります。
 1)「T-Time」で開いた画面の下枠あるいは左右の枠にカーソルを当ててウニニ、と引っ張って変更する。
 2)「T-Time」設定メニューの「ウィンドウ」の「サイズ指定」で行う。
 お好みの方法で行ってください。

2−2.テキストフィールドを指定する

 T-Timeでは、文字が表示されるエリアを「テキストフィールド」と呼びます。これをちょっと変えるだけで、画面の印象はがらりと変わり、読みやすさも違ってきます。テキストフィールドの指定は、電子本をつくるうえで欠かせない大切なポイントなのです。
 では、どうやって変更するかと言うと、たとえば、ページの下に大きめの余白を作りたい場合、冒頭の <T-Time> タグの中に、
 mleft、mtop、mright、mbottom
 で示す4つの比率を、次のように書き加えます。

--------------------------
<T-Time mleft=10% mtop=12% mright=10% mbottom=20%>
--------------------------
(*gazo-11.jpggazo-12.jpg 参照

 テキストフィールドの上下左右の余白(マージン)の大きさを、それぞれ mtop、mbottom、mleft、mright が表します。
 上の例ではページの大きさに対する % で指示しましたが、ピクセル数で指定することも可能です。その場合、mright=40 のように、数値だけを記入します。

2−3.基本のフォント、文字色、背景色などを指定する

 「T-Time」の表示メニューと設定メニューで、「本文」「見出し」のフォントやサイズ、文字色、背景色などを指定します。
 メニューで指定すると、冒頭の </HEAD> の直後にある <BODY BGCOLOR="#FFFFFF"> 内の色指定は不要になりますので、次のように書き換えます。

--------------------------
<HTML>
<HEAD>
<TITLE>坊っちゃん</TITLE>
<T-Time>
</HEAD>
<BODY>
<H1><!R>坊(ぼ)っちゃん</H1>
<H2>夏目漱石</H2>
<t-PB>
   一<BR>
--------------------------

 フォントを何も指定しない場合、または、指定したフォントがないコンピュータで読む場合には、「本文」と「柱」は自動明朝体、「見出し」は自動ゴシック体で表示されます。

 ただし、「柱」のフォントやサイズ、文字色はメニューでは指定できません。
 指定したい場合には、冒頭の <T-Time> タグの中で指定します。

--------------------------
<HTML>
<HEAD>
<TITLE>坊っちゃん</TITLE>
<T-Time mleft=10% mtop=12% mright=10% mbottom=20% hashiraface="行フォント,ペン字体,秀英太明朝0208,教科フォント" hashirasize=12 hashira=red>
</HEAD>
<BODY>
<H1>坊っちゃん</H1>
<H2>夏目漱石</H2>
<t-PB>
   一<BR>
--------------------------
(*gazo-13.jpg 参照

 1)hashiraface= の後の " " の中に、好みのフォントを優先度の高い順に記入します。
 何も指定しない場合、または、指定したフォントがないコンピュータで読む場合には、前述のように、自動明朝体になります。
 2)hashirasize= の後の数字は、「柱」の文字サイズをピクセル数で指定したものです。「T-Time」設定メニューの「文字サイズ」を参考にしてください。
 3)hashira= の後には、色の名前(「T-Time」ヘルプ・メニューのカラーチャート参照)か、"#ffffff" のように色を16進法で表したものを記入します。

 ※16進法による色指定
 たとえば、#ffffff が白色を表します。
 最初の「#」は、以下が色指定だよと宣言する記号で、次の「ff」が赤を混ぜる量、次の「ff」が緑を、次のが青を混ぜる量を表します。00、01、02、03、04、05、06、07、08、09、0a、0b、0c、0d、0e、0f、10、11、12、……、ff、の順で、混ぜる量が増えていきます。いろいろ試してみてください。

 4)「柱」にはルビが付きません。表示メニューで、たとえば柱のレベルを「1」にした場合、<H1></H1> に挟まれた文字が柱として表示されるのですが、冒頭著者名の直前が「<H1><!R>坊(ぼ)っちゃん</H1>」となっていると、柱に、
 「坊(ぼ)っちゃん」
 と表示されてしまいます。ちょっとかっこ悪いので、「<H1>坊っちゃん</H1>」と書き換えておきました。

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